トランジションの12ステップ
自分の住む地域をトランジション・タウンにしていくために、具体的にどのような活動を行えばいいかをまとめたのが「トランジションの12ステップ」です。

これは、この順番の通りやらなければいけないというものではなく、またこの通りやれば必ずうまくいくことを保障するものでもありません。あくまで、イギリスのトットネスなどトランジション運動で先行している地域における体験を踏まえ、重要と思われる要素を抽出したものに過ぎません。よって、その地域によって、独自の活動なり順序なりがあるはずです。

現在では「12ステップ」という呼び方をしていませんが,ご参考になればと思いますのでこのままの形で残しております。

手引書も併せてご覧ください。

第1ステップ:コア・グループを結成しよう

最初のコア・グループは、第2〜第5ステップまでのプロセスにおいて中心的な役割を果たす
同じメンバーがずっと続けると変なこだわりやエゴが出てくる
→解散時期をあらかじめ決めておく
ワーキング・グループが結成されたら、その代表者で構成するのが理想的

第2ステップ:皆で問題を考えよう

特に、ピークオイルと気候変動という「双子の問題」について問題意識を共有する
映画の上映会や講演、その他のイベントを定期的に実施する
賛同者・協力者を募る
この段階でしっかり土台づくりをしておくことが大切

第3ステップ:関連団体と連携しよう

その地域で同様の理念やビジョンを掲げてすでに活動している他の団体と協力を模索する
地元の企業や商工会と連携する
その他、その地域に存在する様々な資源を発掘し、それらを有機的に関連づける

第4ステップ:大々的にお披露目をしよう

しっかりと土台をつくったところで、地域全体を巻き込む活動として正式に立ち上げる
時期としては、コア・グループ結成から半年ないし1年くらいが目安
参加者にとって有用で、やる気が湧いてくるようなイベントにすることが肝要
地元の有力者を招待する
メディアの活用も検討する

第5ステップ:ワーキング・グループを形成しよう

食やエネルギー、経済や教育などテーマ別にグループを結成する
定期的に会合を開き、最終的にはエネルギー消費削減行動計画に盛り込む提案を作成する
その分野の専門家をオブザーバーとして招待するのも有効
コア・グループによるサポートおよび情報共有の必要性

第6ステップ:創造的なミーティングを開こう

参加者の主体性や創造性を引き出すミーティング手法としてオープン・スペースやワールドカフェなどを積極的に活用する
ミーティングの内容を記録し、他のグループにも公開する

第7ステップ:目に見える実例をつくろう

「百聞は一見にしかず」
頭(Head)・心(Heart)・手(Hands)の3Hのバランスをとる
話し合いが苦手な人も参加が可能
一緒に身体を動かすことでコミュニティ意識が芽生える
どのような実例をつくるかは慎重に選ぶ

第8ステップ:基本的な技能の再習得を促進しよう

農業、園芸、料理、建築、織物、修理、家庭医学、自家発電など失われた基本的技能を身につけるための講座を提供する
地域レベルだけでなく個人レベルのレジリエンス(耐性)と自信を高める
こうした技術を持った地域のお年寄りに協力を依頼する
→世代間交流も図れる

第9ステップ:行政機関との協働関係を築こう

なるべく早い段階で、行政との良好な関係を築く
→行政の協力なくして事は成し遂げられない
イベントに招待したり、定期的に情報交換を行う
行政サイドで作成した地域開発計画などを入手し、参照する

第10ステップ:お年寄りから学ぼう

石油時代以前、地域の暮らしがどうであったかを知っているお年寄りは地域の大切な資源
今は彼らからその地域に伝わる技術や歴史を直接教えてもらう最後のチャンス
世代を超えたつながりをつくる

第11ステップ:流れに任せよう

コミュニティの自発性や主体性に任せ、コントロールしようとしない
トランジションの「触媒」となる
答えよりも問いを大切にする

第12ステップ:エネルギー消費削減行動計画をつくろう

地域資源マップの作成やレジリエンス指標の調査などを通じて、現状を把握する
15〜20年後の地域ビジョンを作成する
そのビジョンから遡りつつ、目標やタイムラインを設定する
各ワーキング・グループからの提案を統合する